家老の家柄!興文館東海林書店|秋田県横手市増田
横手城の家老を努めた東海林家
秋田県横手市増田にある興文館東海林書店に行ってまいりました。東海林家は横手城主・土肥の家老までも努めた家柄だそうです。関ヶ原の戦いの40年くらい前(1560年ごろ)からここに居を構えており、判明している中では増田で一番古い家かもしれないとのこと。ご主人は現在で16代目ということです。
主屋
大正時代の建てられたという主屋。国登録有形文化財に指定されています。
母屋には綺麗な着物が飾ってありました。明治時代の物ということです。
二階への階段。昔の建物なので急だそうです。
縁側には植木がたくさんありました。
庭の配置は以前のままだそう。とても綺麗です。
トイレ
こちらはトイレ。解体しようとしていたところ、有形文化財に登録されてしまったとのこと。お住まいの方は維持や管理が大変だと思うのですが、貴重な建物なので一般論としては末永く保存していただきたいと思います。
こちらは客人用のトイレ。
ここは家族用とのこと。
ここは使用人の方のトイレで、身分によって使える場所が違ったようです。
こちらは手洗い場。後ろは旧風呂場になります。
展示スペース
展示してあった天保通宝。1835年(天保6年)以降に江戸時代が鋳造した銭貨(せんか)で、こちらは一枚100文。1891年(明治24年)まで流通しました。額面的には価値のない通貨だったようですが、年代や地域によってデザインが異なるため、現在ではコレクターから人気があり希少価値が高い古銭。高値で取引されているようです。
”佐竹右京太夫宿”と書かれたお札。これは宿札といって藩主が参勤交代などの旅で泊まる際に、宿先に掲げたものです。宿札は藩側が作って宿泊先に下賜(かし:身分の高い人から物を与えること)したそうで、宿側からしたら非常に名誉なことですね。佐竹資料館(久保田城跡の敷地内)で鑑定したところ、初代の義宣、九代の義和、十二代の義堯のいずれかの藩主時代のものの可能性があるそうです。秋田県内で唯一見つかっている宿札。山形ではけっこう見つかっているそうです。
内蔵
母屋の奥にある内蔵。蔵は明治2年の建造で、着工は江戸時代になります。こちらも国登録有形文化財。
こちらの蔵も表は黒漆喰仕上げ。黒漆喰は白漆喰に比べて高価な物になります。
内藏の側面。
扉はもちろん、側面にも張り巡らされたうち鞘。うち鞘は蔵を地震などの災害から蔵を守るためのものです。
裏手には金づちが吊るしてありました。
そしてこちらが裏手の扉。蔵には現在、色々な物が入っているそうです。奥には座敷もあるとのこと。そのため以前は奥の座敷で寝泊まりもされていたそうです。
家老を努めたほどの武家の家柄であった東海林家。1885年(明治18年)に書店を開業されました。入り母屋造りの主屋は増田では珍しいそうですよ。
- スポット名興文館東海林書店
- 料金200円
- 住所秋田県横手市増田町増田字中町103
- 秋田県横手市増田町増田字中町103
- 営業時間9:00~16:00
- 休業日不定休
- 駐車場無料駐車場有り
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