人吉の武家屋敷で歴史に触れる|熊本県人吉市

人吉の武家屋敷

熊本県人吉市にある武家屋敷に行ってまいりました。老神神社永国寺にも近いお屋敷です。

武家屋敷 外観

入園料は大人が300円、子どもは100円になります。営業時間は9:00〜17:00まで。

武家屋敷 入園料

入ってすぐには事務所があります。

武家屋敷 事務所

堀合門

それではいよいよ武家屋敷へ。表からも見えていた堀合門は人吉城から移築されたもの。1871年(明治4年)の廃藩置県により人吉城の城門、櫓などが取り壊されました。その際、相良家35代当主頼基の時代に相良家から出て新宮家を継いでいた新宮簡(たけま)氏が堀合門を拝領したため、この場所で現在に至っています。

武家屋敷 堀合門

外観

西南戦争の折、永国寺に薩軍が陣を敷いていましたが、西郷隆盛の宿舎としてはあわないということで、この武家屋敷に滞在していたそうです。すげー。

武家屋敷 武家屋敷外観

内観

武家屋敷の玄関。お座敷は3段上になってます。

武家屋敷 玄関

中に入るとけっこうな広さ。

武家屋敷 部屋1

切腹の間

奥の部屋の名前はなんと切腹の間。恐ろしい名前と思っちゃいますよね。

武家屋敷 切腹の間説明

天井の溝は縦になっているが普通だそうなのですが、切腹の間は横。そして刀が使えないように天井が低くなっています。つまりもし敵が襲ってきても刀での致命傷は負わない。自分で死を選ぶことができるということでしょう。また切腹の間の鬼門の方に猿の人形などを飾る習慣があるそうですが、これは「魔が去る」の願掛け。魔が去るので切腹の間の縁起は悪く無いということです。

武家屋敷 切腹の間の天井の溝

ちなみにこちらは切腹の間の手前の部屋。たしかに天井の溝は縦です。

武家屋敷 居間の天井の溝

柱は木の木目が通常、上を向いているのが普通だそう。ところが一箇所だけ下を向いており、あえて未完成にしているそうです。その意は完成(完璧に)すると必ず滅びるから。昔の人の考えは含蓄があります。

武家屋敷 部屋2

切腹の間には西南戦争に関する資料が展示してありました。

武家屋敷 壁の資料

西南戦争当時のこの家の持ち主は新宮嘉善。彼は薩軍の人吉一番隊小隊長として参戦していました。(熊本の)植木、御船、五木などを転戦後、かの有名な田原坂で敗れた西郷隆盛を我が家へと案内し、宿舎としたそうです。嘉善の父は先の堀合門で触れた新宮簡。簡は官軍方であり、薩軍に敵対していました。人吉の薩軍を攻撃するにあたり、嘉善へ密使を送り「人吉は我が郷里。人吉を焼くに忍びない 宜しく降伏すべし」と伝えますが、嘉善は「同士と共に謀って今日に至る 一存で決しがたく 親孝行は先の世で致す」と返答。最終的に嘉善は官軍に降伏するのですが、親子が敵味方に分かれて戦った悲しい歴史があるのです。

武家屋敷 新宮嘉善と西南戦争

そしてなんと西郷隆盛最後の地となった南州洞窟のお土産屋さんにあった、幕末の英雄たちがが写った珍しい写真の複写がありした。この写真には幕末の維新志士たちに長崎で英語や政治などを教えてたフルベッキ宣教師とともに、名だたる英雄たちが写ってます。

武家屋敷 一枚の写真

歴史的信憑性は乏しいものの、写っているとされる主な人物の名前をあげると、勝海舟、後藤象二郎、江藤新平、伊藤博文、小松帯刀、大久保利通、西郷隆盛、西郷従道、川路利良、黒田清隆、五代友厚、陸奥宗光、中岡慎太郎、大隈重信、岩倉具視、高杉晋作、横井小楠、大村益次郎、桂小五郎、坂本龍馬など。これが本当なら大変ですね。

武家屋敷−写っている人物

そして写真は存在しないといわれている西郷隆盛かもしれない人物も写っています。仮に西郷隆盛であったなら世紀の大発見ですね。ロマンがあります。

武家屋敷−西郷隆盛

いろりの間

切腹の間の左側の部屋には煙がたいてありました。煙をたいているのは虫がつかないようにするため。

武家屋敷 煙をたいている間1

煙は天井裏の部屋まで行き渡るようになっています。

武家屋敷 煙をたいている間3

この部屋にはタンスなどの調度品が置いてありました。

武家屋敷 煙をたいている間2

庭園

武家屋敷の庭は熊本市にある水前寺成趣園に似ているそうです。水前寺成趣園は熊本藩初代藩主・細川忠利が築いた水前寺茶屋が始まりといわれる桃山式回遊庭園です。

武家屋敷 庭園

縁側のすぐそばにある甌穴(おうけつ)石。球磨川の流れで小さい石によって削られた石だそうです。

武家屋敷 甌穴石

抜け道

実はこちらの武家屋敷、抜け道があります。なんかワクワクしますね。こちらの戸がその入口。

武家屋敷 抜け道の入口

戸の奥は細い通路があります。

武家屋敷 抜け道

階段はかなり急なので注意が必要です。

武家屋敷 屋根裏部屋への階段2

屋根裏部屋

その急な階段を登ると天井裏。実はこの天井裏の部屋の奥にもう一つ隠し部屋があるそうです。残念ながら危ないので立ち入りは不可。この写真の中央やや左にある所が隠し部屋に通じているそうです。

武家屋敷 屋根裏部屋1

茅葺きは夏は涼しく冬は温かい。現代でいうところの断熱材のような効果があるそうです。屋根はあえて風で揺れるようにできている。台風のときなどはグラグラ揺れてもとに戻るそうです。結び目にも遊びがあるそう。考え抜かれた知恵が盛り込んであるんですね。

武家屋敷 屋根裏部屋2

天井裏の板はけっこうな薄さ。穴からは下が見えます。しかしこの薄さでも丈夫。底が抜けることはないので心配ご無用。

武家屋敷 屋根裏部屋の床の板

土壁は空気清浄機のような役割を果たしてくれるそうです。天然の素材の空気清浄機ですね。

武家屋敷 白壁

茅葺きについて

茅葺きは全部変えようとすると2000万円もかかるそうです。この武家屋敷は5回に分けて行ったそう。それでも1回400万ですよ。作業工程は茅を下からつんでいき、上から刈って形を整えていく。大変な作業です。人吉には5軒ほど茅葺きの家が残っているそうです。

武家屋敷 茅の葺きかえ

武家屋敷の周囲

武家屋敷の向かって右側の庭園。

武家屋敷 脇の庭園

かつて武士が使用していた石風呂。保温に優れているそうです。

武家屋敷 石風呂

こちらは相良藩の手洗ばち。ちょっと見にくいですが相良藩の家紋である梅が刻まれています。

武家屋敷 手洗はち

お屋敷の脇から見た庭園。きれいに手入れされていますね。

武家屋敷 脇から見た庭園

こちらの武家屋敷は一見するとただの古い家。しかし、至るところに様々な工夫や知恵が散りばめられており、感嘆することも多かったです。また随所で縁起を担いでいるのも印象的でした。薩摩、肥後の歴史と絡めて見ても見応え充分。管理人の方の解説もあり、本当に見どころが多いお屋敷だと思います。人吉にお越しの際はぜひお立ち寄りいただきたい名所です。

  • スポット名
    武家屋敷(新宮家)
  • 料金
    大人300円 子ども100円
  • 住所
    熊本県人吉市土手町35-1
  • 熊本県人吉市土手町35-1
  • 電話番号
    0966-22-5493
  • 営業時間
    9:00〜17:00
  • 休業日
    第2土曜休 年始

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