熊本地震後のことについて
2016年4月14日からはじまった熊本地震。今回は地震後のことをまとめました。
食料事情について
あくまで私の体験にもとづいてですが、地震発生後からコンビニやスーパーの水・食料品(特にすぐに食べれる物)は品切れが続出しています。我が家の場合は多少の食べ物はあったものの、家の中はとても調理ができる状態ではなく、家にあった物は食べることができない状況。実質の食料といえば、辛うじて営業されていたコンビニで購入したパウンドケーキやクッキー、バウムクーヘンといった類のお菓子だけでした。水は家に備蓄していたのですが、物が散乱してどこにあるか分からない。手元にあったのは自動販売機で購入した数本の500mlのペットボトルだけでした。
14日の前震後の15日は飲食店もある程度は営業されていて、そこまで飲食に困ることはなかったです。しかし、16日の本震の後は飲食店も営業できなくなってしまった為、食べ物がないという状況に陥ってしまいました。
配給について
私の自宅の近くの避難所では、たしか17日のお昼くらいから配給がはじまったと思います。はじめはおにぎり1個などでしたが、保存がきくパンやクラッカー、アルファ米(お水やお湯を入れたら食べれるお米)、カップ麺など時間がたつにつれて徐々にバリエーションが増えていきました。時には炊き出しもしていただき、温かい食事をいただくことができました。
私の自宅近くの避難所は比較的早く配給もはじまり、物資も回ってきていたので恵まれていたと思います。ただ、場所によっては物資が足りない避難所もあったと聞きました。もし配給がなければ、本当に食べるものがなく大変なことになっていたと思います。民間問わず県内外からたくさんの方に駆けつけていただき、本当に感謝してもしきれません。ありがとうございました。
水や電気について
私の自宅は本当に運がよく、断水していた時間は短かったと思います。電気については通っていたり停電したりを繰り返していたようですが、最低限しか家にいなかったのでどのくらい停電していたのか定かではありません。1〜2日くらいしたら完全に復旧していたように記憶しています。
ただ数日〜数週間も断水という家も珍しくなく、揺れの大小にかかわらず場所によるようでした。電気も場所によりますが、私が見聞きしたところ電気は通っても水が出ないという事が多いようです。
道路について
道路はヒビが入ったり段差ができたりして、交通に支障がでていました。特に橋など、つなぎ目の段差がひどく通行止めになってる場所もあります。マンホール周りの陥没もひどく、ポールを置いて注意を促している所も数多くありました。何でもないように見える場所でも突然盛り上がっていたりするので、いつもよりスピードを落として走行しないと危ないです。これも渋滞の原因の一つだと思います。
ただ、道路の修復への対応はとても迅速でした。大きな道路はもちろん、地元の人しか通らないような小道でも早い時期に応急処置がしてありさすがは日本だと感じました。現在(5月下旬)の熊本市は道路の復旧も進んでいます。ただ、修復しても段差が完全になくなるわけではないので注意は必要です。まだ通行止めの橋もあるので、まだ完全復旧までは時間がかかるでしょう。
余震について
余震については未だに(5月下旬の時点では)続いていますが、本震発生直後はかなりの頻度で余震がおこっていました。地鳴りのような(というか多分地鳴りですが)音がしてから揺れがくるパターンが多く、揺れはもちろんその音も怖いです。またかなり揺れたと思っても、気象庁から発表される震度は想像していたよりも低いことが多い。これは私に限らず皆さん感じられてるようです。震度2〜3でも何故かかなり揺れているように感じます。
地震酔いについて
もちろんこれは人にもよるでしょうし、体調によっても変わってくると思いますが、揺れてなくても揺れているように感じます。私は特に高い場所にいるときは顕著でした。自分の場合は軽症でめまいや頭痛はなかったですが、気持ちのいいものではありません。重症の場合はかなり辛いだろうと思います。
報道について
私の場合は前震で自宅のテレビが壊れてしまったため、ネットで見たり聞いたりした事ばかりですが、被災した現地の方々を顧みない報道関係の方の行動もあったようですね。私は直接見たり体験したわけではないですが、まず第一に現地の方の事を考えた上で報道していただきたいです。
他に気になったのは地震の震度をあらわす時の地図。鹿児島がカットされておりかなり不自然。ちなみに普段の天気予報では九州全土がきちんと表示されています。巷には川内原発の影響という話も囁かれていますが、私にはそれしか鹿児島カットの理由が思い浮かびません。
鹿児島でも熊本に近い地域では大きな揺れもあったようです。その辺りでもコンビニやスーパーなどから水や食料品が品切れしていたという話も聞きました。
川内原発にもしもの事があったら鹿児島はもちろん熊本や宮崎、場合によっては九州に住めなくなります。最近では南のほうでも比較的大きな余震があったりもしているので、本気で心配しています。
災害名について
今回の一連の地震の正式名称は「平成28年(2016年)熊本地震」。4月14日の前震は最大震度7、マグニチュード6.5で、16日の本震は最大震度7、マグニチュード7.3。このマグニチュード7.3は1995年の阪神・淡路大震災と同規模です。阪神・淡路大震災と同規模なのになぜ今回は熊本地震なのか、ちょっと疑問だったので調べてみました。
実は地震の正式名称と災害名は別で、阪神・淡路大震災は「兵庫県南部地震」、東日本大震災は「東北地方太平洋沖地震」が正式名称。災害名はその災害を表す言葉をメディアなどが命名したもので、媒体によって微妙に異なる場合があり、正式名称は行政機関などでも使用される普遍なものです。
つまり◯◯大震災という地震名は存在しないんですね。なるほどと思いましたが、もう一つ疑問が浮かんできます。なぜ熊本地震は地震名と災害名が同一で報道されるのか。最大震度7を2回観測したのは史上初であり、本震だけでも阪神・淡路大震災と同規模なのにです。何か思惑でもあるんでしょうか。単純に気になりました。
熊本地震の体験をまとめています。
熊本地震を体験して、自分なりに地震に対しての備えや対応を考察しています。
災害ボランティアについてや、初めて参加して感じたことなどをまとめました。
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