角館武家屋敷で唯一存続する家!石黒家|秋田県仙北市
現在でも存続している石黒家
秋田県仙北市角館にある武家屋敷、石黒家に行ってまいりました。現在、角館には6軒の武家屋敷が残されていますが、その中では一番格式が高い家で、建物も一番古いそうです。残念ながら他家は断絶してしまっており、今では石黒家が唯一存続している家。そのため屋敷の中まで入れるのも石黒家のみです。
写真の左手にあるのが正玄関。薬医門から真っ直ぐの位置にあたります。この正玄関は家の主人よりも身分の高い人だけが使用できました。そして現在の入口でもある右手の玄関は脇玄関。主人や主人と同じくらいの人が入る所となります。
こちらが石黒家内の様子。奥の部屋の囲炉裏は今でも11月ごろから炭を入れて使われていそうです。その手前の部屋、取次の間には薪をたく囲炉裏がありました。また柱にかかっている木の棒を使って洗濯物を乾かしたり、干物を作ったりしていたそうです。
天井が一段高くなった所にある窓は、薪をたく囲炉裏の煙を逃がすためのもの。
今でも炭を入れて使われている囲炉裏。
取次の間の奥にある書斎。後ろにあるのは金庫のようです。
ここには神棚がありました。
取次の間や書斎の左側にあるお部屋。奥は座敷でしょう。
座敷と手前の部屋で畳の敷き方が違うことにお気づきでしょうか。こちらは座敷の手前の間。
写真手前が書斎で、右手が取次の間。身分によっての座る場所を示しているそうです。
書斎には床の間がありました。
ちなみに縁側はこちら。
座敷の欄間には亀の模様。
木目を水面の波紋に見立てているそうです。
お座敷側から見ると欄間の影絵が映っていました。なんてオシャレな演出。
昔はロウソクなどで照らしていたため、天井に影絵が映っていたらしいです。
お庭も雰囲気がありますね。樹齢300年を超えるモミの木があるそうです。
石黒家の奥は展示場になっています。明治期の当主が建てられました。途中に展示してあった箱ぞり。雪の上で人や物を運こぶためのものだそうです。布団や毛布を入れて子供を乗せることが多かったとのこと。
こちらが資料館。色々な物が展示してあります。
これは野菜貯蔵庫。どういう仕組になっているんでしょうね。
こちらは書籍。
これは唐箕といって、回転する羽の風で穀物の実と籾殻などを選別するための農具です。
これは枡でしょうか。大きいですね。
米俵。1俵は60kgです。
こちらは棟札。建物の建築や修理を記録し、梁などに取り付ける物です。
古白岩焼の器。1771年(明和8年)発祥の焼き物で、角館は秋田藩唯一の窯元でした。当時は県外にも販売され発展。しかし明治維新後は藩からの支援がなくなり、また他の陶器の流入などで衰退。現在、その技術は途絶えてしまいまいした。近年復興されたものを白岩焼、明治以前のものを古白岩焼というそうです。
こちらは内藏。黒漆喰仕上げで立派ですね。
こちらの内藏は展示室になってます。
中には色々な物が展示されていました。
小柄(こづか)と刀の鍔。
こちらは槍と刀です。
角館に残る6つの武家屋敷の中の一家、小田野家出身の小田野直武が書いた解体新書の絵図もありました。
医療器具もあります。
甲冑と陣羽織、笠もありました。
現在でも存続している石黒家。ぜひ今後もその血脈を残していっていただきたいですね。
表の道の広さは町が出来たときから変わっておらず、災害や戦災にあわなかったため町や樹木が残っている角館。そんな貴重な町を今後も守り抜いていただきたいと思います。
- スポット名石黒家
- 料金大人(高校生以上)400円 小学生・中学生200円
- 住所秋田県仙北市角館町表町下丁1
- 秋田県仙北市角館町表町下丁1
- 電話番号0187-55-1496
- 営業時間9:00〜17:00
- 休業日無休
- 駐車場町営駐車場(有料)
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