大相撲九州場所のチケット・座席・会場・現地での楽しみ方情報まとめ
ここ数年、大相撲九州場所を見に行きましたのでその情報をまとめました。チケットや座席の種類、各座席からの土俵の見え方、一日のスケジュール、現地ならではの見どころ、力士の会場入り時のギャラリーなど、情報や楽しみ方を網羅したつもりです。観戦の機会があれば随時更新もしたいと思ってます。
目次
チケット
チケットの購入方法は大きく分けて事前販売と当日券の2つ。事前販売ではインターネットサイトや電話、または福岡国際センターで直接購入できます。
枡席の場合、事前販売では枡ごとの販売のみ。つまり4人枡席だと4人分まとめてしか購入できません。もし枡席のチケットが余っていれば、当日券で枡席のバラ売りがあります。ただし、最近は相撲人気が高いので枡席の当日券はない可能性もあるでしょう。タマリ席や枡席を事前販売で購入していると、スタッフの方に席まで案内していただけます。当日の枡席のバラ売りでは案内はないようでした。
チケットの窓口の横には各日のチケットの販売状況が展示してあります。2018年の2日目時点で平日は辛うじて升席が残っていました。
福岡国際センター
入口の周辺
毎年11月に開催される大相撲九州場所。会場は福岡国際センターとなってます。博多駅や天神からはバスに乗れば乗り継ぎなしで行くことが可能。どちらの乗り場でも「中央ふ頭行」または「博多ふ頭行」のバスに乗ればいいです。
会場の周辺には関取や部屋などののぼりが立ち並ぶ。
中に入らなくても雰囲気を味わうことができます。
向かって右手にはもち吉さんが出されているテントがありました。
大相撲のチケットを持っていると力水をいただけます。
キッチンカー
会場内への入口に向かって左側には2018年からキッチンカーが設置されました。駐車場から会場入口へ続く通路は会場入りをする力士を見れる絶好の場所で、このキッチンカーはその通路に隣接しています。ここのスペースは出入り自由でしたが、キッチンカーの設置により入場券を持っている人しか入れなくなりました。つまり入場券を持っている人だけが力士の会場入りがよく見える場所へ行けるということです。入場券を持っている人には嬉しい反面、力士の会場入りだけを見ていた人にとっては厳しいことになりますね。
キッチンカーのそばにはAbemaTVのテントもあります。
スマホにアプリをインストールしているとステッカーがもらえました。
座席の種類
大相撲は席の種類がいくつかあります。この土俵に一番近い席はタマリ席。
座布団が一人一枚敷かれており、別名:砂かぶりというほど土俵から近いです。迫力満点の取り組みが楽しめる一方、飲食は禁止。土俵は神聖な場所だからでしょう。
タマリ席を見ていると座布団の色が違う物がありますが、これは溜会という団体が確保している席。つまり普通に購入することはできない席となります。
タマリ席の次は枡席です。定員は基本的に4人。
枡席はA・B・Cとあり、Aから順に土俵に近くなります。ちなみに枡席Cの後ろは4人の枡を2人で利用できるらくらく枡席。席の構造は同じです。
また花道沿いに並ぶため非常に数は限られますが、定員2人の枡席も有り。2人で観戦したい場合には嬉しいですね。こちらもA・B・Cとあり、Aから順に土俵に近くなります。
こちらはらくらく枡席(4人の枡を2人で利用できる)の後ろに位置するペアシート。2人掛けのテーブル席で背もたれもあります。土俵からは少し距離がありますが、ゆっくりと観戦できる席でしょう。
一番外側にあるのが椅子席。こちらもA・B・Cとありますが、枡席と違い場所で決まります。Aは中央。脇に行くほどB、Cとなります。
そして椅子席の隅っこにあるのが自由席。椅子の作り自体は普通の椅子席と同じです。この自由席は当日券があるので、どれだけ人気がある時期でも早く並びさえすれば購入できるでしょう。
席と土俵の距離感
タマリ席は文句なしに土俵から近いので、すごい迫力です。競争率は高いですが、とにかく取組を見たいという方はタマリ席がいいでしょう。だたし東京場所などは特に何かしらのコネがないとチケットが取れない。VIP席といっても過言ではないです。
こちらは枡席Aの3列目。タマリ席に比べれば距離はありますが、それでも十分に近いです。場所がタマリ席より少し高くなるので首も疲れない。飲食しながらの観戦も可能で、一番バランスのとれた席でしょう。
枡席Aの5列目。写真だと小さく見えますが、実際に見るとけっこうな近さです。
枡席Aの7列目。こうして比べる見ると遠く感じますが、何も知らずに初めからこの席に座るとかなりよく見えるいい席です。
こちらは枡席B(9列目)。さすがに離れてきた感はありますが、実はこれでもけっこう見えるんです。
そして枡席C(11列目)。位置がよければ観戦しやすいでしょう。枡席はAでもBでもCでもそこまで値段が変わらないので、余りがあるのであればAを購入するのがいいと個人的には思います。
こちらはらくらく枡席から。この席は4人枡を2人で専有できることが確定しているので、のんびり観戦できるます。
らくらく枡席の後ろ位置するペアシート。テーブル席で椅子は背もたれ付きなので、楽に観戦できます。
そしてこちらは椅子席A。(東、西、正面、向正面の違いはあれど)位置が真ん中か真ん中に近いというのは保証されています。
椅子席BはAより少し脇にずれる。
椅子席Cはさらに脇になります。
そして最後は自由席。隅っこにあるのでどの席でも対角線上のような感じで見ることになります。
正面にはテレビでよく見る取組表。その日の十両以上の取組が表示してあります。
大相撲の観戦といえばお弁当。タマリ席以外ではお弁当を食べたりお酒を飲んだりして楽しまれる方も多いです。こちらの写真は会場の売店で買った相撲幕の内弁当。
取組と席について
実際に色々な席に行ってみての感想です。もちろん近ければ近いほどよく見えますが、自由席でもそれなりに見えるといった印象。
ただ近いほうがやはり迫力はあります。立ち会いの時の空気が弾ける音、力士の息づかい、張り手や足と土俵が擦れる音、土俵や土俵下に落ちた時の音などがより鮮明。自由席までもその臨場感が伝わってくるのは、それだけ大きなエネルギーがぶつかり合っているということでしょう。すごいですね。
会場内
会場内の正面ホールには売店があります。
お弁当やグッズ、お土産など様々なものを販売。
福岡(太宰府)名物の梅ケ谷餅もあります。
こちらはカレンダーや人形などを扱う売店。
ジュースやお菓子などを販売する普通の売店もあります。
そしてこちらは引換所。予約制のようなので、予約してない人には関係のない場所です。
正面ホールの一画には賜杯やトロフィーなども展示。賜杯の後ろには優勝旗もあります。
今年気がついたんですが、向かって左手には授乳室もありました。
そして観客席の下の通路や花道にも入ることができます。
ホールからすぐの通路には相撲に関する展示があり、今年は大横綱の双葉山でした。
こちらは東方の力士が入場する花道付近。花道の奥には取組を控えた力士の皆さんがいらっしゃいます。これほど出場するアスリートを間近に見ることができるスポーツは他にないでしょう。
こちらは西方です。
通路の一画にはテレビでよく見るインタビュー室がありました。
一日のスケジュール
取組開始
こちらは取組前の土俵。
取組の直前に勝負審判の方が入場されます。入場のさいに審判の方が土俵に塩をまいておられました。これは今まで知らなかったです。
土俵では朝の8:30ごろから取組開始。前相撲(3日目以降。番付外の力士の取組)からはじまり、序の口、序二段、三段目、幕下と続いていきます。下位にいけばいくほどザンバラ髪の力士が見受けられました。マゲが結えないということは入門間もない力士ということですね。
こちらはこの日最初の取組。矢田-服部桜です。
服部桜も相手を土俵際まで追い詰めるなど善戦しましたが、矢田の勝利となりました。
こうして取組が続くわけですが、幕下以下の力士は基本的に1場所で7番相撲を取ります。その為、お目当ての力士がいたとしても必ず取組を見れるかは運次第。幕下以下の取組は力水や塩撒きの所作がないため、次々と進んでいきます。たまに上位経験者の力士がいたりもしますし、将来有望な力士を見つけるのも面白いでしょう。ちなみに幕下以下の力士の廻し(まわし)は黒色と決まっています。
十両土俵入り
そして幕下の上位5番を残して十両の土俵入り。写真は東方です。
こちらは西方(作法は同じ)。奇数日は東方から、偶数日は西方から土俵入りを行うそうです。
十両取組
幕下の取組が終わったらいよいよ十両の取組となります。この琴勇輝 – 安美錦戦は寄り切りで安美錦の勝ち。ベテランですがまだまだ元気です。
力士の入場
力士の取組時の入場はまず花道から入ってくるときに一礼。そしめ勝負審判の親方に一礼します。ただし大関以上は親方への一礼はなし。テレビではそこまで写さないので、現地ならではですね。それぞれ特徴があって面白いです。
幕内土俵入り
十両の取組の後は幕内土俵入り。
この写真は東方になります。
続いて西方土俵入り。
所作は十両土俵入りと同じです。
横綱土俵入り
幕内力士の土俵入りが終わったら、次は横綱土俵入り。こちらは稀勢の里です。横綱土俵入りは型が2つあり、稀勢の里は雲龍型。
鶴竜土俵入り。(2017年九州場所は休場だった為、以前の写真です)鶴竜も雲龍型です。
日馬富士土俵入り。(私が観戦した2017年の3日目に休場し、そのまま引退したため以前の写真です。)日馬富士は不知火型でした。
白鳳土俵入り。(2018年九州場所は休場だった為、2017年の写真です。)最強横綱、白鵬は不知火型です。
取組紹介
土俵入りの後は取組紹介。行司さんが次の日の幕内の取組を読み上げます。
幕内の取組
そしていよいよ幕内の取組です。呼び出しさんが桶の取手にかかっているタオルを桶の淵に移すと時間いっぱいの合図。時間いっぱいの時の動作は力士によって特徴があり面白いです。幕内になってくると懸賞がかかる取組も増えてくるもの。懸賞は同じスポンサーであっても一本につきそれぞれ文言を読み上げるので、どうアナウンスするかも注目してみると面白いです。
写真は正代 − 竜電戦。この取組は下手投げで正代の勝ち。
会場の雰囲気
やはり上位の取組になってくるほど声援も大きくなるので盛り上がります。当然といえば当然ですが、下位の取組でも熱戦があり、その時は声援も大きい。日本の伝統文化だけあって外国人の観客も多く、エキサイティングされてました。ただ外国の方は英語のパンフレットを持っていて、席には日本語表記しかないため迷っていたようです。改善の余地はありそうですね。
大関戦
結び前の一番、豪栄道 – 北勝富士戦。この取組は押し出しで豪栄道の勝ち。
横綱戦
そして結びの一番、稀勢の里 − 貴景勝戦。結果ははたき込みで貴景勝の勝ち。貴景勝は殊勲の星です。
弓取り式
結びの一番が終わると弓取り式。本来は横綱がするそうですが、今は代理の力士が行っています。取組が終わったら帰る方も多いですが、弓取り式も見事ですのでぜひ見ていかれたらと思います。
また千秋楽は三番を残したところで三役揃い踏み。そして全取組が終了後に表彰式が行われます。
力士の体格について
一通り取組を見てみての個人的な感想です。実際に場所に来てみると、思ってたより(身長が)小柄な力士の方も多くて意外でした。基本的にテレビでは十両や幕内など上位の力士しか見ないので、大きい人ばかりかと思ってしまいがちです。
どんなに強い力士でも全勝するのは難しいので、その勝率を少しでもあげようと努力されてるわけです。そうなると例外はあるとしても、確率的にいって大きいほうが有利なのでしょう。下位のほうから取組を見ていれば、(あくまで平均的にですが)幕下上位くらいの番付になってくると体付きが立派になってくるように思いました。
福岡場所の醍醐味 入待ち
取組の次に、というか人によっては一番の楽しみといえるのが入待ち。力士が会場入りするのを見るわけです。東京場所の場合、横綱・大関は車で地下駐車場に行ってしまうため見ることができません。地方場所は横綱・大関であっても他の力士と同じように会場入りするため、間近で見ることができます。地方場所ならではの楽しみといえるでしょう。
実際に関取の皆さんを間近で見るとカッコいいです。体格も立派でお召し物も立派。何より堂々としていてオーラがあります。テレビで見るよりも断然生で見たほうがカッコいいですね。
幕内や十両の力士は車やタクシーの送迎がつきます。ただ番付が下位になるとそうはいかない。歩いてくる人もいれば、乗り合いでタクシーを使う人、中には自転車で来る力士もいらっしゃいました。
沿道の声援はほとんどが応援か激励でしたが、中には付き人を茶化すような声があり、それは聞いていて不愉快でした。楽しみ方は人それぞれですが、失礼も甚だしいですね。番付の上下に関係なく命懸けで土俵に向かう力士にご無礼。自分も気を付けて、力士の皆さんには敬意を払って見学しようと思いました。
2018年大相撲九州場所 十両力士会場入りギャラリー
この日、僕が来て最初に会場入りした西十両12枚目、常幸龍。
西十両13枚目、極芯道。
東十両12枚目、水戸龍。
東十両4枚目、貴源治。
- スポット名福岡国際センター
- 住所福岡県福岡市博多区築港本町2−2
- 福岡県福岡市博多区築港本町2−2
- 営業時間8:10〜18:00(大相撲開催期間中)
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