新潟の豪商宅!旧小澤家住宅|新潟県新潟市
様々な商売を営んだ豪商 小澤家の旧宅
新潟県新潟市中央区にある旧小澤家住宅に行ってまいりました。江戸時代後期から活躍していた商家、小澤家。もとは小澤屋七助という屋号の米穀商でした。七三郎と改名した後、廻船問屋を皮切りに運送業・倉庫業・回米問屋・地主・石油商など多くの事業を経営しました。新潟の町屋の典型的な造りということです。

玄関から入ってすぐ眼の前にある通り土間。

右手にはお座敷があります。お座敷は接客や家族団らんの場所。

そしてその奥にあるのは仏間。

こちらの仏壇は小千谷市の仏師・柳田庄左衛門の作で、1866年のものということです。

仏間にあった「以一貫之(いち をもって、これをつらぬく)」の書。こちらは日本海海戦でも活躍した東郷平八郎元帥の直筆の書ということです。

入口から右手にあたる藤丿間。

かつてはカーペットを敷いて応接セットが置いてあり、洋風だった部屋です。

藤丿間にあった「學而時習之(まなびて、ときに、これをならう)」の書。こちらは通算で5回も内閣総理大臣をつとめた吉田茂直筆の書です。

お隣の部屋。こちらも藤丿間ということです。


こちらの部屋には床の間に天袋、付書院がありました。

付書院の透かし彫り。細かいところまで抜かりないですね。

藤丿間の隣りにある百合丿間。

欄間は綺麗な花の模様です。

少しでっぱった場所にある百合丿間。お庭がよく見えます。

百合丿間は床の間が見どころ。床柱にはかりん(インド紫檀)、床板は黒檀、床框(とこかまち:床の間の下の横木)は黒柿、落とし掛け(床の間の上の横木)は紫鉄刀木(むらさきたがやさん)と銘木を使いまくっています。豪勢ですね。

百合丿間から見た庭。ツルの置物は戦前はシカだったそう。子どもたちのために置かれました。

この百合丿間の前の土間のガラスは貴重な物ということです。

こちらは座敷の奥にある茶丿間。

写真の奥の部屋が先程の座敷となります。

茶ノ間にある「老成之友(ろうせいの、とも)」の書。こちらは通算で3回内閣総理大臣をつとめた池田勇人直筆の書です。

庭から見てへっこんだ場所にある茶丿間。外には茶丿間から庭へと続く飛び石があります。これは四国や紀州(和歌山)から運ばれた石ということです。

茶丿間の奥にある次丿間。

入口から見て次丿間の右手には寝間があります。

次丿間と寝間には新潟漆器の製品が展示してありました。

通り土間の突き当たりにある台所。

台所の横にある食堂にあった面格子壁。地震や強風の時には格子の接合部が力を吸収するため、建物の変形を抑える効果があるということです。

少し分かりにくいですが、屋根裏にはガス管が配してありました。大正中期から昭和30年代までは、屋敷の裏の天然ガス井戸からのガスを燃料として使用していたそうです。

道具蔵
台所の右手奥にある蔵。

道具蔵ということで、生活用具の物置として使用されていました。

道具蔵にあった金庫。

現在は資料が展示してありました。


蔵の天井には焦げた跡が残っています。これは1880年(明治13年)の大火の際の焦げ跡。この大火では新潟町の半数が焼けてしまいました。この蔵は大火の前から残る貴重な建物なのです。

庭の石
庭にはいくつか赤い石があります。

これは佐渡赤玉石。

雨の日はより鮮やかだそうです。

旧小澤家住宅は豪商の家ということで見どころも満載。時間がないと見きれないと思うので、時間に余裕をもって見学するのがオススメです。
- スポット名旧小澤家住宅
- 料金一般200円
- 住所新潟市中央区上大川前通12番町2733番地
- 新潟市中央区上大川前通12番町2733番地
- 電話番号025(222)0300
- 営業時間9:30~17:00
- 休業日月曜日(休日の場合は翌日、翌日が土日の場合は次の火曜日)
- 駐車場有
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