烏島の上に建つ烏島展望所|鹿児島市桜島
烏島展望所
桜島にある烏島展望所に行ってまいりました。
この場所、実はもともと烏島という高さ20メートル、周囲500メートルほどの無人島がありました。1914年(大正3年)の大噴火で吹き出された溶岩によって、海を隔てたこの烏島は飲み込まれてしまったのです。これは非常に珍しい現象であり、これを忘れないよう石碑が建立されました。
小高い丘の上には展望所があります。
階段もありますが、このスロープからでも行くことが可能。
岡の上には「烏島この下に」があります。まだ烏島が健在であった1850年(嘉永3年)ごろ、島津家27代当主・斉興は海上の防衛力強化のために烏島に砲台を築きました。1863年(文久3年)の薩英戦争当時には大砲が3門配備されていて、イギリス艦隊に砲撃を浴びせたそうです。烏島は日本の歴史において重要な局面に携わっていたのです。
御岳山頂と烏島の石碑。
この烏島展望所からは木々が生い茂る溶岩原の向こうに御岳山頂を見ることができます。
御岳山頂の方の景色がいいのは勿論ですが、360度素晴らしい景色が広がっています。
大正の噴火当時、ここは一面の溶岩原。全く緑のない場所でした。
溶岩原にはまずコケ類が生え、続いてススキなど乾燥に強い植物が生えてきます。植物が生えてくると栄養のある土ができていき、クロマツなど日の光を好む樹木が林を作る。すると日陰ができるのでシイやタブノキなど日陰を好む樹木が繁殖します。こうして森が再生されるそう。この溶岩原も実は再生途中で、時間とともに景観が変わっていくそうです。
向こうには錦江湾もバッチリ見えますね。
せっかくなので御岳山頂をバックに記念撮影。
たぬき岩
烏島展望所から赤水展望広場へ行く途中にあったたぬき岩の文字。
多分その側にあったこの岩の事を指しているのでしょう。
なるほど、言われてみればそう見えますね。こちらは後ろから見たところ。
赤水展望広場へ行く途中に見た御岳山頂。煙が出てるようにも見えます。
烏島はもちろん見たこともないし縁もゆかりもないですが、その結末を知るとなんだか切ない気持ちになりました。ただ、この展望所からの眺めは素晴らしい。昔はここと桜島の間には海があったはずで、どんな景色だったか想像しながら見るのもいいかもしれないですね。
- スポット名烏島展望所
- 料金無料
- 住所鹿児島市桜島赤水町3629-12
- 鹿児島市桜島赤水町3629-12
- 電話番号099-298-5111(観光交流センター)
- 営業時間見学自由
- 休業日年中開放
- 駐車場有
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